※2023.4.6最終更新 2023.1.20初回アップ
※トップ含む以降画像及び動画リンク
https://fish.shimano.com/ja-JP/product/reel.html
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【23ヴァンキッシュ スペック&インプレッション】
「巷の予想を超えたリニューアル!」
“軽さ”のその先へ。
MGLシリーズの頂点としての軽量化、低慣性化、感度アップの追求はもちろん、インフィニティテクノロジーにより、抜けるようなキャストフィール、耐久性、巻きごこちとパワーを手に入れた。さらにライントラブルレス性能、ドラグの耐摩耗性能も大幅に向上。
それはただ軽いのではない、強靱さの中にしなやかさを纏った真の軽さ。全方向に圧倒的なポテンシャルを纏った新生ヴァンキッシュ。限界の向こう側に挑むストイックなアングラーに未体験のレスポンスをお届けしたい、それがシマノスピニングリール最先端のレーシングスペック。
さぁー今年も大注目なシマノ2023新製品なんだけれども、なんと言っても目玉として事前予想されていたのがこの23ヴァンキッシュ
昨年の22ステラ技術がどこまで落とし込まれるのか?が大注目なリニューアルは、まさにステラを頂点とするコアソリッドシリーズと双頭を為すMGL(マグナムライトローター)シリーズのフラグシップとして全部入りでのリニューアルとなりました✨
「23ヴァンキッシュ搭載技術解説」
今回のリニューアルポイントは先程書いた通りに22ステラ技術がフル搭載となった点で、一部では少し扱いに癖がある様に言われていたインフィニティループの採用がどうなるか?って話だったけれども無事採用とひと安心に🎶
おさらいにはなるけど23ヴァンキッシュ搭載技術でメインの、22ステラでも話題だったインフィニティコンセプト技術を振り返って見てみると
インフィニティループ
ライン放出抵抗大幅低減、抜けるようなキャストフィール
密巻きを超えた "超 "密巻き。内部構造の進化により、スプールが上下動する速度を圧倒的に低速化。スプールにラインが1本1本整然と緻密に巻き付けられていくことで、ラインの放出抵抗を大幅に削減することに成功。抜けるようなキャストフィールやスムーズなラインの送り出しを実現しました。
まずは昨年22ステラでいちばんの注目ポイントだった技術が23ヴァンキッシュにも採用👏コレは中間ギアの2個を一体成型化して1個にしたスペースへもう一枚ギアを増やした構造により、ハンドル回転あたりのスプールの上下動を緩やかにした
「スーパースローオシュレート方式」と呼ばれる仕組みを採用してラインを密巻きにする仕組みで
従来の巻き方より放出時のライン形状がコンパクトになることから、ガイドやロッドへ当たるバタ付きが抑えられ結果飛距離が格段に上がる技術✨
一方で密巻きによってラインがスプールから出る勢いが増す事でライントラブルの原因が増える弱点もあり、2000年頃に一度採用されてから次世代には引き継がれてなかったんだけれども
20年の時を経てライントラブルを極限まで制御するアンチツイストフィン機構の開発と共に昨年堂々の復活をした👏って経緯がある為、今回23ヴァンキッシュでの採用はどうか?って予想が分かれていたって流れだったのよね👀
そんな経緯から無事採用になった点も嬉しい発表なんだけど、その結果でリール内部の中間ギア構成が変わる事からインフィニティループが採用されている時点で
19ヴァンキッシュからギアボックス設計が専用の最新モデルへ大幅にチェンジされている事が分かるのでそんな面でも期待の嬉しい採用🎶
インフィニティクロス
確かな設計・製造技術による圧倒的なギアの耐久性
ギア歯面の設計・製造技術の進歩 によりドライブギアとピニオンギアの噛み合う接地面積が向上。その結果ギアの歯面にかかる負荷をより広範囲へと分散することに成功。集中的にダメージを受けて損傷することを防ぎ、従来設計と比べて耐 久性が約2倍に向上しました。
※当社基準ギア耐久テストによる
こちらも22ステラで初登場だったインフィニティ技術の一つで、リールでいちばん大事なギア設計の大幅な変更として注目度の高い最新技術
簡単に言うとギアの擦れる部分を大きく取ってそれによって力を分散させてギアの耐久性を上げるって、単純そうに見える技術なんだけど
接地面積が大きくなる=噛み合わせがシビアになってパワーロスが出るって部分を、ギアの口径や歯面の構造、そして他の回転制御部分で解決しなければいけないので相当細かい設計に基づいた技術で
23ヴァンキッシュではボディギアボックスがフルメタルではないので接地面が大きく歯面の大きいドライブギアを採用して巻き感に影響が出るのでは?と採用を怪しまれていたけれども無事シマノ技術で採用に🎶
インフィニティドライブ
つねに主導権を握れる、パワフルな巻き上げ。
これまでピニオンギアで支持していたメインシャフトを特殊低摩擦ブッシュで支持することで摺動抵抗を大幅に軽減し、さらにメインシャフト自体に特殊表面処理を施すことで回転トルクを低減。高負荷時でも積極的に巻き上げられるリールへと進化してい
最後にコレは名前が一緒なので勘違いされる事も多いんだけど以前からSWシリーズに採用されている完全非接触型の物では無くて、5000番以下のコンパクトボディへ搭載できる様に調整されて22ステラから初採用された最新技術
※上が22ステラで下が20ステラSW
部品84の下側低摩耗ブッシュのある無しが違い
横道それて詳しく説明するとピニオンギア上下に低摩耗ブッシュを入れる事で中空構造のピニオンギアをメインシャフトから浮かせた部分を金属的には完全非接触にする事で抵抗を大きく軽減した物がSW機の非接触型
そこから下側はブッシュを無くしてベアリングでの直接支持にしたのが下部金属接触型で、インフィニティドライブ利点のトルクが上がる反面で犠牲になっていた滑らかさとのバランスを5000番以下の小型番手用に整えたものになるのね🎶
※ステラSWページインフィニティドライブ説明文
上のヴァンキッシュや22ステラページと見比べてみてください🎶
https://fish.shimano.com/ja-JP/content/special_contents/stella_sw/index.html
※追記
ちなみにこの後ステラでの一部回転不具合報告や、さらに軽いMGLローターの回転速度とのバランスからヴァンキッシュとしての滑らかさを保つために上側の耐摩耗ブッシュもベアリングでの金属接触支持に仕様変更されて
インフィニティドライブがX-SHIP構造でメインシャフト部分の抵抗軽減を工夫した技術である事を理解してない人が「ブッシュが無いなら構造的に18ステラや19ヴァンキッシュと同じだからインフィニティドライブじゃない!」と騒ぎ出して炎上してましたw
で話戻って、どちらかというとヴァンキッシュに巻き上げトルクが必要なの?っていう見られ方もされる技術で、確かにコレを採用するにあたって番手によっては自重が19ヴァンキッシュよりも重くなる(※4000番で5g)っていう今までの流れからしたら驚きの採用になっているんだけど
軽さのフラグシップとしてそこを追求してきたヴァンキッシュがとうとう【見た目より中身を重視してきた】ポイントがここに👀
ヴァンキッシュと言われると良くステラと比べて存在意義を問われる中で、明確な違いに「本体の軽さ」をアピールしてきた流れがある所へ
「サカナを獲る安定感」や「リールフィールの滑らかさ」を支えるこの技術を軽さよりも優先して採用してる辺りに、中身のリニューアルよりコンセプトのリニューアル「〝軽さ〟のその先へ」に期待が膨らむポイントよね🎶
※インフィニティコンセプト技術特性を詳しく知りたい方は去年22ステラ発売の時の記事をご参考に
↓↓↓
「その他もぎっしり22ステラ技術継承」
そしてメインのインフィニティ技術のみでは無くて、22ステラ技術は全て搭載となっているので軽く並べると
DURAクロス
圧倒的な耐摩耗性、滑らかかつ安心のドラグ性能
新材料による新しいドラグワッシャー。従来のドラグワッシャーを構成する繊維方向に直交する形で新しい繊維を織り込み材料を強化。滑らかなドラグ性能はそのままに、耐摩耗性を10倍以上に高めることに成功しました。
※当社比較テストによる
コレは一つ前のカーボンドラグワッシャーから繊維方向等の工夫を加えて、ドラグワッシャー素材を新素材にする事によってドラグ性能の耐久性を大幅にアップさせた機能
アンチツイストフィン
より快適な釣りへ、ライントラブル抑制構造
ラインローラー部に近接するように弾性体のフィンを設置。ラインのたるみを抑えることでスプール下部にラインが脱落する現象やラインがよれたままスプールに巻き付けられる現象を軽減します。
続いてこちらはインフィニティループを20年越しで復活させた立役者になった技術で、ラインローラー下部へラインをホールドするフィンをつける事で
巻取りの際にトラブルの大元になるラインの弛みを抑制して、インフィニティループにより密巻きになるラインの束をより綺麗に整える為の機構で
この機構の開発によって素晴らしい技術であるにも関わらず継続を断念されたインフィニティループの密巻きを作るリール巻取り方式である、スーパースローオシュレート方式の汎用性に欠けた扱いづらさが払拭され実機再搭載へと導いた実はいちばんのキモな技術✨
新形状AR-Cスプール
従来のAR-Cスプールと基本性能は変えることなくよりライントラブルレスな形状へと変更。スプールリングとドラグノブ側の形状、角度を変更することでドラグノブ側にラインが絡むトラブルを大幅に抑制します。また、スプールリングにはステラSWで実績のある強力な耐摩耗性処理を施したバリアコートスプールリングを採用。滑らかな初期状態が持続します。
さらに、スプール形状もインフィニティループを意識してライントラブルを極限まで減らす事を考えられた新形状を採用してて
なんだ角度変えただけか‥って思われがちなんだけど慣性による力学計算が大きく使用感に関わるリールでは、スプール形状の変更は設計全体をやり直しにするレベルで
実はステラの金属ローターに乗せるよりも、23ヴァンキッシュのMGLローターに乗って平気な事が驚きな隠れた凄い変更点に👀
「シマノリールに23ヴァンキッシュが必要な由縁」
そんな感じでインフィニティ技術が採用された23ヴァンキッシュは他にもデュラクロス・アンチツイストフィンと22ステラ機能は全て搭載して登場してきたんだけれども
今回ここまで23ヴァンキッシュのリニューアル内容を見てきて「???」ってなってる方も多いと思うんですが
そうなんです23ヴァンキッシュ特有の技術採用は無いの??って所で、19ヴァンキッシュではマグナムライトローターの再設計による最軽量化があり
その後のMGLシリーズへ大きく影響を与えた所へ、今回は22ステラ最新技術の踏襲はあったものの目立ったポイントが無いように見えるリニューアルに💦
今までのヴァンキッシュでは目玉だった自重に於いても若干上がる番手もあり、フラグシップがコレじゃ今後MGLシリーズは??やっぱりステラとツインパワーだけに戻して良いんじゃない??なんて声も聞こえてきそう😭
でも知っている方は思い出して欲しいんですが、ツインパワーにマグネシウムボディと樹脂ローターを纏わせた「ツインパワーmg」から独立してマグナムライトローター採用のフラグシップとして誕生したヴァンキッシュ
以後その役割はステラの技術を採用しつつ専用設計の本体ギアボックスを生み出し、ステラとは違う軽さのフラグシップとして存在する事と見られがちなんだけれども
実は専用設計でのいちばんの軽さを追求した結果、以降の製品モデルとなる事になり、16.19ヴァンキッシュのボディ設計がツインパワー以降のベースになっているって役割を見ても分かる通り
最新ステラを今後如何にシマノリールに共有するか?の土台を作る事がいちばんヴァンキッシュの存在意義になっているってわけなんです🎶
それはステラベースな17ツインパワーXDを出して見て実験した結果に、21XDはヴァンキッシュベースに統一されたのを見ても分かる所で
今回の23ヴァンキッシュのリニューアルは、過去最高の進化とも言われている22ステラの技術を全て取り入れた上で「自重はほぼ変わらない本体設計を実現した」という全体像が
コンセプト「軽さのその先へ」に現れている様にいちばんのリニューアルポイントとなっているワケなのよね✨🎶👏
そんな事言っても実はこんな細かい所まで肉抜きして重さを維持してる辺り、やっぱ流石ヴァンキッシュが軽さのフラグシップヴァンキッシュたる所以なんだけどね✨
※画像引用
ブログ 黒田健史の「いろはにほへと」さんより
https://kenshikuroda.com/tackleno_iroha/16337/
19からどこがアップでその分どこがマイナスか分かるかな???
気になる方は19ヴァンキッシュのギアボックスをググッて比べてみてください🎶
【まとめとシマノ2023新製品リンク】
と言ったわけで巷の予想通りに発表された23ヴァンキッシュを見てきたんだけど、注目ポイントの22ステラ技術は全て採用な嬉しい発表に✨
その分23ヴァンキッシュならではの進化が見られなかった上に、今までのこだわりであった自重が番手によっては上がる衝撃の発表でもあったんだけど
ヴァンキッシュの役割と存在意義は最新ステラ以降の新たなるリールのベースを作る事にあって、今回も過去最高傑作のステラ技術を全て載せた上での新たなる設計を誕生させているので
来年に控えてるであろう24ツインパワーを始め今後のシマノリールの真髄をいち早く体感したい方は是非にオススメな一台に仕上がってますよーなんてお話でしたとさ🎶✨👏
「23ヴァンキッシュ発売日」
そんな23ヴァンキッシュは2023年3月発売予定ともう間も無く発売となっていますので、コチラのページでもAmazon予約始まりましたらリンクしてきます🎶
「23ヴァンキッシュラインナップ」
1000番台
1000SSSPG
2000番台
C2000S C2000SHG C2500S
C2500SXG 2500S 2500SHG
3000番台
C3000SDH C3000SDHHG C3000MHG
C3000XG 3000MHG
4000・5000番台
4000MHG 4000XG C5000XG
記号表記
PG=パワーギア仕様、HG=ハイギア仕様、XG=エキストラハイギア仕様、SS=スーパーシャロースプール仕様、S=シャロースプール仕様、M=ミディアムディープスプール仕様、
DH=ダブルハンドル仕様、C=コンパクトボディの意味です。
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シマノ(SHIMANO) スピニングリール 23 ヴァンキッシュ